忍者ブログ
虚節イッター:記事を更新したいお年頃になってしまったようです
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ファントム・アポカリプス エピソード:ルイ・ザ・ウィザード

 一級魔法使いの登竜門、ヴェルダンドールマジックアカデミー。

 ルイ・ザ・ウィザードは、男色家の変態と名高い落ちこぼれ魔法使いである。
しかし、彼は他の者より魔術の腕が劣っているわけではない。むしろ圧倒的な能力を持っていた。
才能に恵まれ過ぎていたのである。善悪の区別もつかないころから強力な魔法が使えた彼は、
その力を使い、自分を馬鹿にした少年を殺してしまう。以来彼は街を追い出され、
このヴェルダンドールマジックアカデミーに半ば閉じ込められているといっていい。
行動は全て自由だが、彼の魔法は魔術士達によって封印され、
彼らの許可がなければ使うことはできない。つまり、いつまでたっても落ちこぼれのままなのだ。

 自由を求めるルイは、これまでに何度か本気で自殺を図っていた。さすがに見かねた学長は、
ルイにこの状況を打開する方法を1つだけ与えた。吸血鬼アリシュナの討伐。
アリシュナをこの世界から消し去ることができれば、アカデミーの卒業はもちろん、
アカデミー側はこれからの行動に一切関与しないという好条件だった。
もちろんルイはすでに善悪の正しい判断があり、悪人でもない。
彼は自由を得ると同時に世界に貢献できるのであればと喜んで引き受けた。

 彼はまず、自らの命令に忠実な使い魔を探した。人間、エルフ、ドワーフ…
様々な種族を当たってはみたが、これらはたとえ世界に絶望していたとしても、
手放しで他人の言うことをきくような種族ではなかった。一度は途方に暮れた彼だったが、
すぐにあることを思いついた。死者の中にはそういった者がいるのではないか。
彼は研究を重ね、幽体離脱と空間移動を組み合わせ、魂を霊界へ飛ばす魔法を編み出した。
ルイはそこで1人の男を見つける。彼は救いを求めることも消えることも許されず、独りだった。
自分の使い魔におあつらえ向きのいい男である。

 ハイチを手に入れてから、ルイは早速次の準備を始めた。太古の昔に失われた禁術の復活。
もはやそれを使わなければアリシュナを倒すことができないのは目に見えている。
しかし、どうしても何かが足りない。各地を回って情報を集めてはみたが、
それが何なのかは一向に見えてこない。当時の魔術士達が記録を消し、術を封じたのだろう。
ルイの研究はここで完全に停止したかのように見えた。

 モビリンという男が彼のもとを訪れたのは、ちょうどそんなときだった。
彼はすべてを知っていた。ルイが禁術の研究をしているという噂を聞いてやってきたのだ。
ルイの話を聞いたモビリンは、麻袋から何かを取り出した。

 「それは…」

 「禁術に必要なのは、この魔狼の心臓だ。」

 「アンタ、どうやって…」

 「俺の知ってることを全部教えてやる。俺に力を貸してくれ。」

 彼はアリシュナの居城の場所を知っていた。アリシュナに殺された一族の復讐をするため、
力を貸してくれるものを探して旅をしていたのだ。ルイはすぐにモビリンの頼みを引き受けた。
モビリンから心臓の使用法を聞いた彼は、慎重に調合を重ね、ついに全ての準備が整った。

 満月の夜、決戦は静かに幕を開けた。

 3人が城門の前にくると、アリシュナの笑い声と共に扉が開いた。すぐさま溢れ出すコウモリの群。
どうやらモビリンは倒すべき敵を見つけたらしい。ルイはハイチにコウモリへの攻撃を任せ、
アリシュナのもとへ急ぐ。暗く長い廊下を抜けると、待ち受けていたのは1人の死人。
突然、ハイチが姿勢を崩した。そして次の瞬間、ルイの体は串刺しになったのだ。

 さて、ちょっとはやいけど…これを使うことにしようかしら…
PR
ファントム・アポカリプス エピソード:No.457

 アリシュナが従える無数のコウモリの群。ある日彼は思いついた。
コウモリ達の中には他の個体よりも優れた身体能力をもつものが数匹存在する。
この遺伝子を他の種族のものと混合させることで、忠実な下部を増やしてはどうか。
今、全世界において彼に味方する者は、皆無に等しかった。

 こうして始まった「ハイブリッドブラッド計画」は、スーナイの手によって進められた。
その計画の457番目の被検体、それが彼である。唯一適合反応を示したエルフとの混血。
本来決して混ざり合うことのない2つの種族が適合したのは奇跡としか言いようがなかった。
やがてエルフは変態を繰り返し、徐々に身体にコウモリの特徴が現れ始める。
エルフの成長速度は早く、ある程度で容姿の変化は急激に遅くなる。
身体能力的にも申し分なく、寿命も長い。計画の続行には申し分ない条件だった。
ところが、2人目のエルフは適合反応を示さなかった。このとき実験を行ったエルフ10人中、
適合したのは彼だけだったのだ。

 結局計画は失敗に終わり、アリシュナはこの計画への興味を失った。
試験体No.457は名前を付けられることもないまま、アリシュナのために半ば道具として使われた。
しかし彼はそれでよかった。彼にとっての生みの親がアリシュナであることに違いなかったからだ。
ところがその数ヵ月後、彼を初めての拒絶反応が襲う。そのとき彼は頭の中で声を聞いた。
声の正体は元の体の持ち主、彼はエルフのリッヒと名乗った。この日からこの体には、
2つの意思が共存することとなる。

 アリシュナの次なる命令は、コッドロッド一族の討伐。彼らは各地を渡り歩き、
様々な物事を記録し、それを売って生活する一族である。
今この世界で我らが居城の場所を知っているのはその一族だけなのだ。
彼はスーナイに同行し、暗闇にまぎれてコッドロッドの一団を奇襲した。
数多くの命を奪った彼が目にしたのは、まだ幼いゴブリンの子供だった。
突然、彼に二度目の拒絶反応が起きた。このときだけ彼はリッヒに体の所有権を奪われる。
意識が飛び、気付いた時には城に帰り着いていた。このときスーナイは、
コッドロッド一族の亡骸から1人を選び、城へと持ち帰った。

 ほどなくして、彼は牢屋の見張りを任されることとなる。中に何が入っているかは知らない。
彼はアリシュナのため喜んで引き受けたが、それ以来退屈な日々を送ることとなった。
いつも同じ部屋の中で、ひたすら轟音が鳴り響く扉を見張り続ける日々が何年も続いた。

 しかし、その日は違った。久しぶりに狩りの機会が訪れたのだ。
彼は城中のコウモリを集め、3人の侵入者を出迎えた。その中の一人と目が合う。
その男は突如雄叫びを上げると、仲間を先に行かせ、自分のもとへ近づいてきて叫んだ。

 「長かった…お前は俺が殺す!!」

 彼にはなぜ男が怒っているのかがわからない。だが、次の一言で彼はすべてを理解した。

 「コッドロッドの名…忘れたとは言わせねぇぞ!?」

 リッヒが笑っている。そうか、こいつはあの時のガキだ。リッヒの奴、よくもやってくれた。
死に損ないがしぶとく生き延びて復讐に来たわけだ。…面白いじゃないか!

 「へぇ…僕に殺されに来てくれたんだね。」

 「勘違いするなよ。…死ぬのはお前の方だ!」

 無数のコウモリが男に襲いかかった。とたんに男の姿は見えなくなる。
次の瞬間、彼は何かが自分の方へ飛んでくるのを察知し、身をかわした。
何かが天井に突き刺さる。それは聖紋の刻まれたナイフだった。

 「…危ないもの持ってるんだね。」

 「そんなに危なくなんかねぇさ、俺たちにとってはな。」

 「気に入らないな!」

 彼は一直線に男に向かって飛びかかろうとした。そのときだった。
天井に突き刺さったナイフが弾けた。

 「終わりだ!聖粉大爆破!!」

 ありえない。奴は自分ごと全てを爆発させるつもりだった。なんという愚かな奴…
体が動かない…こんなところで死ぬのか。そう思ったとき、彼はさらに衝撃を受けた。
男が平気な顔をして立っている。自分を覗き込んで何か言っているが、もう何も聞こえない。
彼の命はその視界と共に、ゆっくりと閉じ、終焉を迎えた。

 しかし、まだ何か残っている…そう、残っているのだ。

ファントム・アポカリプス エピソード:ハイチ

 なぜ死んだのか、冥府の暗がりの中で、男はそればかり考えていた。

 かつて男には家族があった。若く美しい妻と2人の子供、幸せな家庭だった。
その風景を思い出しては涙を流す毎日に、男はもう疲れていた。彼には消滅も許されていない。
理由は自らの執着心、ところが、死の理由がわからぬ彼に解決法はない。
結果、いつも一人、同じ場所で啼き続けていたのだ。

 ある日、その機会は突然もたらされた。自分のもとへ光の玉が飛んできてこう言った。

 「お前を苦しみから解き放ってやろう。代償は全ての記憶と、存在の拘束だ。」

 男の決断は早かった。光に導かれ辿り着いた先で出会ったのは1人の魔法使い。
その名をルイという。このとき、男の記憶は完全に消えていた。ルイは男をハイチと名付けた。
以来、ハイチは彼の使い魔となり、毎晩体を重ねる間柄となったのだ。

 使い魔ハイチになってからの彼は、ルイの目的のため、霊界へ赴いては同士を増やしていった。
理由は教えてもらおうとすら思わなかった。今の彼にはルイが全てだったからだ。
ハイチの使命は、ルイの障害となるものを徹底的に排除することだった。
そして、ルイには今、倒すべき敵がいる。名をアリシュナといい、吸血鬼の長である。
アリシュナは各地に出没してはあらゆる種族を壊滅させようとしている。
2人はアリシュナの気配を察知する度、その地へ急いだ。ところがアリシュナは戦おうともせず、
すぐにその場から姿を消してしまうのである。もはや奴の居場所を突き止め、乗り込むしかない。

 やがてモビリンという男が仲間に加わった。彼は過去を語ろうとしなかったが、
アリシュナに対し、深い憎しみを抱いていた。以後ハイチはモビリンと一緒に各地を回る。
モビリンは教えてくれた。霊界への道はどうやら1つではないらしい。
上級霊の住処は特殊な結界が張られており、特定の場所からでないと侵入を許されない。
モビリンの助けを得たハイチは、ついに「亡き人の軍勢」を味方につけたのである。
さらに彼は、アリシュナの居城をも教えてくれた。そして、その夜が訪れた。

 魔境に踏み入った3人を待ち受けていたのは、凄まじい数のコウモリの群。
突如モビリンが叫んだ。彼は彼の宿敵を見つけたのだ。モビリンは言った。

 「すまん、俺はここで離脱する。お前等は先に行って待っておけ。」

 ルイは襲い来るコウモリの群に目もくれず、暗く長い廊下を突き進んでいく。
ハイチはルイの進行の妨げにならぬよう、コウモリを片っ端から潰していった。
やがて大きな扉に辿り着いた2人。扉を破壊すると、そこに待っていたのは1人の死人だった。
ハイチはその容姿に凄まじい違和感を感じ、思わず倒れそうになった。その一瞬だった。
ルイの体を無数の針が貫き、ルイは叫び声とともに溶けてなくなってしまった。

 その瞬間、ハイチは記憶を取り戻した。目の前に立っているあの女…私の娘ではないか。

 「リザ…お前、こんなところで何を…」

 「リザじゃないよ父さん。それは姉さんの名前だ。」

 「なんだと?しかし…ということは…」

 「ああ、テミストさ。」

 「そうだったか…リザと母さんはどうしたんだ?」

 「この通りさ。みんな死んだよ、あんたを追って。」

 彼は深い絶望感に包まれた。なんということだ…私はとんでもないことをしてしまった。
今まで彼は家族が生きているものと思い込んでいた。彼の死の秘密がわかったとき、
最後に家族のもとを訪れたいとも思っていた。もっともそれはまだ希望を持っていた頃のことだが。
しかし、不思議なことに今この瞬間まで、家族の死という展開だけは考えていなかった。

 「…一緒に帰ろう。」

 「帰る?どこへ?あんな魔法使いごときに操られて、可哀想に。それにね、
  今の私はもうテミストじゃない。アリシュナ様の下部、スーナイよ。」

 「何を言っているんだ。さあ、こっちへ…」

 「ネイル・アート!」

 テミストの面影は消えた。完全な敵となった。もう男に残された道は1つしかない。

 「…ゴースト・レギオン。」

 空間が歪み、死者の軍勢がスーナイを飲み込んでゆく。彼は息子を手にかけたのだ。
そして、その死者達の激流の中で、彼は見つけた。なぜ今まで気付けなかったのか。

 「アイナ…」

 「あなただったのね…全然気付かなかったわ。だって、凄く若返ってたんだもの。」

 そうだ、この体は若すぎる。そう思ったとき、彼は生前の姿を取り戻した。

 「すまない…わたしは、テミストを…実の息子を…」

 「いいえ、あれはテミストじゃないの。テミストはアリシュナに殺されたわ。」

 「なんだって、じゃあ…」

 「ええ、彼の心は今、やっと解放されたのよ。あなたの手によって。」

 「あぁ…アイナ…」

 「行きましょう。リザが待ってるわ。」

 「…そうだな。」

 月明かりが窓の格子模様を黒く染め、床に映している。その部屋には、もう誰もいない。

俺とパステルの関係は常に1対1で、これは誰にもゆずれない。

パステルに「変な虫」がついたとしたら、それは俺のせいだし、
そんな奴を放っておいてやるほど俺は甘くはない。

大衆が集まる場所にはもとから嫌悪感を抱いてはいたが、
奴等はパステルを見つけては近寄ってくる。

パステルの魅力は俺もわかっているつもりではあるが、納得できるはずがない。

そんな日々を送るうち、とうとうパステルに「変な虫」がついてしまった。

コイツが本当に変な奴で、背はとても低く、全身黄色い服を着てやがる。

俺なら絶対友達になりたくない、話すらしたくないような奴だ。

そんな奴が堂々とパステルと手をつないでやがる。

このときの俺の怒りを表現できる言葉はまだ存在しない。

すぐにそいつをパステルから遠ざけた。

お別れのセリフも吐き捨てるように言ってやった。

ところがどういうことだ、とある用事で少しの間パステルのもとを離れていた俺が帰宅すると、
なんと奴は、またしてもパステルにつきまとってやがる。

俺はもはや笑うことすらできなかった。

ショックで幻覚まで見てしまった。

俺はすぐパステルのもとに駆けつけると、今度はそいつの体をつかみ、
思いきり地面へと叩きつけた。

奴は気を失ったか、今度は本気でヤバいと悟ったか、何も言わずその場に倒れている。

その後数日の間様子を見てみたが、さすがに奴も諦めたようだ。

パステルは俺だけのものだ。

今後もし奴が現れるようなことがあれば、殺す。

                                      「パステルの残した傷痕」より

語句解説

※変な虫
 黄色い雨傘
 ある日、幼稚園児が使うような雨傘がハンドルにかかっていた
 所有者は不明

※とある用事
 大学の冬休み

※幻覚
 幻覚
 この時期、作者は1度だけ本当に幻覚を見ている

※「パステルの残した傷痕」
 作者とパステルの出会いから別れまでを綴った短編集 続刊中
「少女とクマさん」

小さな町をとり囲むかのようにうっそうと生い茂った森。

その森の中にクマさんはいました。

町の名はパティエラ。

春には花が咲き乱れ、秋には皆で豊作を祝う。

とても穏やかな、幸せな町でした。

その町の中に少女はいました。

少女は裕福ではありませんでしたが、毎日が幸せでした。

この町でみんなと一緒に過ごすことができるだけで幸せだったのです。

ある日、少女は初めて森の中に入りました。

母親から大きくなるまで森の中に入ってはいけないと言われていたからです。

この日少女が見た森は、いつも町の中から見ていたものとは違いました。

しかしそれは、初めて森の中に入ることができたという嬉しさからくるものだけではなかったのです。

そう、少女は森の中でクマさんに出会ったのです。

クマさんは言いました。

「どうしたんだいお嬢さん?この森は危険だ、女の子が一人で歩いていてはいけないよ。」

それでも少女の興味は、クマさんの今までに見たことのない恰好に奪われていました。

「あなたはだれ?」

「…俺はクマ、今までずっとこの森で暮らしているんだ。」

「へえ、クマさん。家族はいないの?」

「いるよ。むこうの小屋で一緒に暮らしてるんだ。ついてくるかい?」

「いいえ、知らない人にはついて行っちゃいけないってお母さんが言っていたもの。」

「そうか、じゃあ仕方ないな。」

その日の少女とクマさんの会話はそれっきりでした。

次の日も少女は森に入りました。

クマさんは昨日と同じ場所にいました。

「こんにちはクマさん。ここで何をしているの?」

「それは教えられない。でも、とても大事なお仕事なんだ。」

「ふーん…つまんない。そうだ、クマさんの家に行ってもいい?」

「駄目だよ、お母さんに言われてるんだろう?」

「…そうね。」

その日の少女とクマさんの会話はそれっきりでした。

次の日も、また次の日も、少女はクマさんのところへ遊びに行きました。

ある日、クマさんの様子がいつもと違っていました。

クマさんは言いました。

「お嬢さん、もうこの森には来ない方がいい。」

少女はとても驚きました。

そして、とても悲しい気持ちになりました。

少女はクマさんに恋をしてしまっていたのです。

「…嫌よ。明日も明後日も、これからもずっとあなたに会いに来るわ。」

「駄目なんだ。そんなことをしてたら、君の命が危ないんだ!」

「どうして…なんでそんなことを言うの?」

少女は泣いていました。

そして、町の方へと走っていきました。

クマさんは、もうこの少女に会えないのかと思うと、少し悲しくなりました。

クマさんも少女に恋をしてしまっていたのです。

ところが次の日、少女はクマさんのもとを訪れてしまったのです。

「クマさん、わたし…どうしたの、その傷!?」

クマさんは腕から血を流していました。

少女は昨日のクマさんの言葉を思い出しました。

「お嬢さん、来ては駄目だと言ったのに…早くここから逃げるんだ!」

その、次の瞬間でした。

少女の体を一本の矢が貫き、少女はその場に倒れました。

少女は思いました。

クマさんと、キスがしたいと。

「クマさん…こっちに…きて…」

「あ…ああ!お嬢さん!」

「クマさん…キスしようよ…」

「…」

少女とクマさんは、一瞬だけ、唇を交しました。

「…ありがとう」

そう言って、少女は息絶えました。

とても奇麗な笑顔でした。

少女を貫いた矢を射たのは、あの男だ。

それからどうなったか、語り継がれることはありません。

この日、一頭の熊が死んだ少女を乗せて町を訪れ、射殺されました。

「クマさんと少女」

愛が罪なら私は咎人だ

私の心に突然訪れたお嬢さん

何もかもが違うけれど 二人はいつも幸せだった

私の祖父は銃で死に 父は運命と我が身を変えた

それでも私はこの場所で 彼女の笑顔を守りたい

昨日一人の男を殺した

盗賊団のお頭だ

きっと明日には私を殺しにやってくる

「お嬢さん、もうこの森には来ない方がいい。」

それでも少女はここへ来てしまった

ああ、なんて愛しいお嬢さん

待っててくれ、奴等は皆殺しだ

この力 今こそ使うとき

そして若き男は獣へとその姿を変えた

しかしそこには一つの掟

二度と元には戻れない
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
必読・重要記事
新基(FAQ)

密集(コメントへの返答)

空言(掲示板リンク&使い方)

共感(カテゴリー解説)

拾人(管理人について)

総括(まとめ@wiki)
更新情報
総括」最終更新日:2014.03.09

年表」最終更新日:2012.09.17

分別」最終更新日:2012.10.09

評漫」最終更新日:2013.03.03

其肆」最終更新日:2013.03.03

七二」最終更新日:2013.03.24

柱線」最終更新日:2015.02.01

替歌」最終更新日:2016.08.14
ブログ内検索
過去アーカイブ
2018
01 02

2017
07 10 11

2016
01 02 03 04 05 06 07 08

2015
01 02 12

2014
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2013
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2012
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2011
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2010
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2009
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2008
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12

2007
09 10 11 12
新着コメント
[02/18 わらもこと]
[06/15 拾人]
[06/12 s]
[10/23 ブラッディX]
[08/11 拾人]
最新記事
(02/10)
(02/04)
(02/03)
(02/01)
(01/31)
(01/30)
(01/29)
(01/28)
(01/27)
(01/26)
(11/28)
(10/25)
(07/08)
(09/25)
(09/08)
(09/04)
(09/01)
(08/23)
(08/11)
(08/07)
プロフィール
HN:
拾人
性別:
男性
QRコード
アクセサリ
忍者ブログ [PR]