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その涙は呪いになって周りの花を枯らしてしまう。
枯れた花たちが集う園には、綺麗な黒服の乙女がやってくる。
金色の如雨露を持って紫の液体を注ぐ。
顔は長い髪に隠れて見えないのにとても美人らしい。
紫の液体を注がれたらとても幸せな気分を一瞬だけ味わって折れる。
折れた後に寂しがってはいけない。
その吐息が呪いになって新たな花を枯らしてしまう。
だけど枯れた花を集めているのは、咲けなかった花ではない。
あの黒服の乙女でもない。
折れてしまったあなただけに見ることができる、乙女の服の中の住人だ。
貴方、折れた咲けない花になって服の中の住人を覗いてきてくれませんか?
貴方はまだ咲けていないので、悲しがるだけでいいですよ。
悲しがれ。
なんか知らないけどいつも高温のガスを吐き出すナミモグラと、
なんか知らないけどいつも森林の中を移動するトビビンガがお送りする虚言の季節。
早速ですが、ここで臨時ニュースが入ってまいりました。
どうやらたった今、壱人目と捌人目との和解が成立したようです。
いや~良かったですね。
これで拾人さんのバランスが良くなりますね。
バランスが良いに越したことはないですよホント。
バランスが良い、良いバランス、イーバランス!
というわけで本日ご紹介しますこちらの商品、イーバランスです。
フレゾズワ地方でのみ極少数採取できると言われているプレメトンの果実、
その実の中でもさらに限られた良品、その名もドンブリオスだけを贅沢に使った、
本当に貴重な最高級健康食品なんです。(わぁ~)
なんでもこのドンブリオスという名前には「太陽の化身」という意味があるそうなんですね~。
どんな見た目なのか気になるわね~、早く見せてちょうだい!
そう仰ると思いまして、こちらにご用意いたしました。
ご覧くださいこの輝き!(わぁ~!!スゴイ)
あらぁ~このままネックレスにして着けちゃいたい!(あはは)
はい、皆様がご覧の通り、こちら見た目の方にもこだわっておりますので、
思わず飲んでしまうのを勿体なく感じてしまわれる方もおられると伺っております。
それでこちら、どんな効果があるんですか?(あ~)
当然こちら、ただの健康食品ではございません。
最高級健康食品でございますので、効果の方もご期待ください!(へぇ~!!)
こちらにVTRをご用意いたしましたので、ご覧くださいませ。
フレゾズワの生んだ太陽の化身ドンブリオス…
人々はその果実を奪い合い、殺し合い、時には国一つが滅んだという…
そ~んな物騒な話はおいといて、今回ご紹介するこちらの商品イーバランス!
気になるその効果を皆さんに特別にお教えいたしましょう!
専業主婦を始めて今年で5年目になる斎藤さん。
なんでも最近お腹の下の辺りが気になっているんだとか…
「1日1日は変わってないように見えるんですけど~、5年前の写真と比べるとエッ!って。」
こちらが5年前の写真、確かに、これは思わず驚いてしまうかも…
そんな斎藤さんに、イーバランスを2週間使用してもらいました!
食事はいつも通り取って頂き、食後にイーバランスを1粒だけ飲んでもらいます。
「小さめの粒なんで、飲みやすいですね~。」
2週間後、さて、気になる効果の程は…?
ご覧くださいこの違い!
イーバランスを飲む前と後、たった2週間でここまで変わっちゃうんです。
「少し日常の景色が変わったような気がします。」
斎藤さんも大満足のご様子!
「もっと多くの人にイーバランス、試してもらいたいですね。」
想像以上の効果がお手軽に手に入る、最高級健康食品イーバランス!
あなたの身に届くのは、明日かもしれない…
ということなんですね~(へぇ~!サイゴコワイ)
でも、効果は良くわかったけど…お値段がねぇ。(あぁ~)
心配ご無用でございます!最高級健康食品イーバランス!
品質、材料共に最高級にこだわり抜いたこの輝きで、お値段なんと300円です!
えぇぇえええええええ!!わぁ~~~!!スゴイ
しかも本日はこれだけではございません、さらに同じ商品をもう2パック!
お付けいたしましてお値段そのまま300円です!
えぇぇえええええええええええええええ!!
ただこちら数に限りがございますので、お一人様1セット限定とさせていただきます。
これは今すぐ買うしかないわね~!
あなた私が1セット買うから、もう1セット今すぐ注文しなさいよ!(あはは)
太陽が生んだ神秘の最高級健康食品イーバランスは、
3パックセットでお値段300円、お一人様1セット限定となっております。
ということなんですけどねぇ、ウミモグラさん。
これ私使ったことありますよ。
あら、そうなんですか!どうでした?
あれは間違いなく脱法ドラッグですね。
しばらくお待ちください
お値段300円はさすがにやりすぎたのかもしれない。
ちなみに虚言の季節はプライスレス。
※このブログはフィクションです。
その指は さっきまでどこに入っていたんだい?
君の体から出てきたその指はもう
驚くほど白くて赤くて 一つも爪がなかった
赤紫色の液体を垂れ流して
力が入るのかどうかもわからないまま
ただ壁を握って汚い痕をゆっくりと塗り広げる
手だけならいいのに
手だけならいいのに君の顔は
髪の毛の量がとても多くて ひび割れて
片方しか黒目がなかった
君はぼくの体に触っていて とても愛おしそうな笑顔なのに
触れたことすら見なけらばわからないというのに
ぼくはの目はもう開かなかった
そのうち口の中は濡れた
ぼくはもうどこでもないここにしかいられなかった
もう目を開けても何も見えないのに
君の顔だけがすぐ目の前にずっとある
笑顔すらもうないから こんなものはいらないというのに
君は真顔で ぼくのことをずっと見ている
体も腕も首さえもない 君の顔だけが
上を向いても下を向いても 目を閉じたとしても
ここにあるんです
大概のものが途中で腐って枯れて干乾びてしまうんだから。
30年経とうが50年経とうがどこかで折れるものは、最初から折れる予定だったんだろうね。
この長い廊下はとても暗くて、少し先に進めば入口はもう見えないし、
本当に自分の立っている周辺のものがなんとか分かる程度の世界だ。
時には少しだけ傾斜がついていて、暗闇からビー玉が転がってくることもある。
でもそれに当たると、ものによっては折れる。
当たらなければ次はいつか毬が転がってくることになってる。
その次はサッカーボールが、その次は西瓜が。
転がってくるものがどんどん大きくなっていった先に、ついには壁が待っている。
よく見たら今まで歩いてきた道は見えなくなっていたんじゃなくて、
既にその存在自体が無くなっていたんだ。
今まで転がってきたものは、一体どこからやってきていたんだろうか。
そんなもの本当に存在していたんだろうかと疑ってしまう。
存在とは何か。
もう答えは出せないよ、既に自分自身が存在していないから。
一つだけ救いがあるとすれば、その壁はある角度から見るとただの突きあたりで、
今までと雰囲気がまるで違う新しい廊下が違う方向に続いているのがわかる。
そう認識したものは次の廊下に無意識に進んでいくことになるし、
そう認識しなかったものがどうなるのかは自分自身ですらわかることはないんだって。
君には足が生えているかい?
生えているとすれば何本生えているんだろう?
おっと失礼、足とは自分が前に進むためのものを総称した言葉だよ。
君がもし足を持っていて、この廊下に立っていることを自覚したのなら、
少しでも面白く先へ進んでいくことだ。
そうすれば持っていけるものが何か見つかるかもしれないよ。
何を持っていくかさえ考えることができれば、この廊下を進むのはとても楽しい。
静寂を呑み込んだ天の鏡像がこの一点に楔を打ちつけていけば
そこに在った人々は皆羽を得た小鳥のように空へと舞い上がり
そして、空はとても赤い
足音が聞こえる
何ものにも代えがたい苦しみを流れ来るうねりに練り込んで吐き出し
空から首吊り用の輪がゆっくりと降りてきて視界を覆った
暗闇が、視界を覆った
赤かった空も今では熱としてそれを感じ、とても温かいと一瞬だけ思った
口元は無意識に吊り上がる
いつもとは違うような声も今なら出せるだろう
この瞬間にも、ひび割れることのできるこの世界で
私はここに立っていたというのに
こっちにやってこなかったお前の所為だ
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