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はあ…またテストか。
どうした、今度のテストは数学だろ?
簡単じゃん。
いいよなお前は。
俺は違うんだよ、文系ってやつ。
いや俺は文系の方がうらやましいぜ。
俺、記憶系は全然駄目だからさ…
季節は初夏、中間テストの真っ只中。
俺はいつものように親友の間嶋と他愛もない話をしながらつまらない日常を過ごしていた。
あの…
その時返事をしなければ、俺の人生はなんの変哲もない、
一般人「葉山結樹」として終わっていた。
はい、どうし
途中まで返事をした俺は思わず息をのんだ。
俺たちと同い年くらいの女の子がそこに立っていたわけだが…
なにやってんだ、さっさと行こうぜ。
間嶋はそう言ってすぐに歩き出す。
視線も合わせないようにしているみたいだ。
無理もない、彼女の格好は明らかに常軌を逸していた。
死にたく…ないですよね?
まずい、これは間嶋の言う通りにした方がよさそうだ。
いや、そんなことは彼女が視界に入ったときからわかっている。
ただ、あまりの可愛さに別れを躊躇しただけだ。
…これが間違いだった。
あの、できれば早めに答えてください。
死にたくないですよね?
間嶋の姿が小さくなっていく。
この状況は一体何なんだろうか。
少なくとも死にたいと思ってる奴がテストなんかで悩んだりはしないだろう。
つまり俺の答えは「はい」になるわけだが、どうも納得がいかない。
いきなり現れた女の子に「死にたくないよね?」なんて聞かれて、
「はい」なんて答えてたら物凄く滑稽じゃないか。
ただ、この場に残ってしまった以上、ここで無視するのもおかしな話だ。
いつの間にかカウントダウンが始まっている。
俺はどうすれば…
ごぉ、よん、さん、に
…はい。
そのあとは記憶が曖昧でそれから俺は一週間ほど不登校になった。
感情を込めると何も言えなくなるので単純に起こった出来事を羅列する。
間嶋が死んだ。
それがわかったとき、俺は彼女と一緒に宙に浮いていた。
目の前にはアニメの世界にしか登場しないようなロボット。
彼女が何か言っていたが思い出せない。
それは日本語じゃなかった。
車が宙を舞った。
それから何が起きたのかは覚えていない。
そして、俺が目覚めたとき、彼女…と思っていたものが俺の横にいた。
あ、大丈夫ですか?
なんとか…ところで君は何なの?
普通の女の子じゃ、ないよね?
はい、普通でもありませんし、女の子でもありませんよ。
魔法少年「葉山結樹」です。
…は?
それ、俺の名前じゃないか。
そんな恥ずかしい恰好で俺の名前を名乗るのは…男?
正直な話、かなりショックだった。
騙された気分だ。
いや、それよりもなんで俺の名前を知っているんだ?
たまたま同じ名前だったなんてことはあるはずがない。
どういうことだ?
男じゃいけませんか?
いや、そうじゃなくて、なんで俺の名前…
あなたの体を頂きました。
あなたはあのとき死んでいるはずだったんですよ。
命を助けてあげる代わりに体をもらっただけのことです、わかりますか?
眩暈がして倒れそうだ…と思ったとき、俺は自分の体に感覚がないことに気付いた。
認めたくはないが、コイツの言ってることはどうやら本当らしい…
これから一緒に頑張りましょうね、魔法少年「ユウキ」として!
誰か助けてくれ…
「…ましょうね、魔法少年ユウキとして!」
…なんとか間に合いましたね。
彼が来ないと地球も終わっていたのか…怖い話だ。
いやまったく、しかし、貴方達はどうして助けに来てくれたのですか?
助けに来たわけではありません。
結果としてそうなっているだけです。
先ほど軽く説明したあの機械生命体。
奴等は「スィグル」といって、私達の敵です。
そして今回、なぜかこの星が狙われました。
奴等のデータを手にし、さらに私たちが作りだした兵器の力を試すことができるのであれば…
結果としてですが、この星のために協力は惜しみませんよ。
はあ、そもそも実体をもたない兵器なんて私たちには考えられませんからね。
彼は宿主を変え続けることでいつまでも死ぬことはない…
その通り、彼は奴等にやられ、死んでいった仲間達の希望なのです。
しかし、よかったのでしょうか?
あの宿主はあまりにも非力というか…
問題ありません。
先ほど皆さんに服用していただいた薬に関係することですが、
本当の一般人には彼の姿を見ることは絶対に不可能。
あの葉山という男は、彼に気付くどころか、言葉を交わす事も出来た。
その後の動作にも問題は見当たりませんでした。
彼で間違いありませんよ。
むしろ理想的ですらあります。
我々の未来は彼に託されたというわけか…しかしなぜ宿主が必要なんです?
簡単なことですよ、実体がないと魔法が使えないからです。
「魔法少年兵器ユウキ」
やべぇ、作りすぎた…
別に好きでこんなものを書いたわけじゃないぜ。
これは昨今の「魔法少女」で溢れかえったアニメ界へのアンチテーゼだ。
続編が書きたい人がいたら、俺に一言言ってくれれば細かい設定を教えるから。
技名とかいろいろあるからさ。
やりたい場面とかもあるわけよ!
…ノリノリか。
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