粛清

説明しよう！中二病とは、誰しもが中学二年時に発症するという通過儀礼的な病である。

と、誰かが言ったような気がしたが、そんな嘘を真に受けてはいけないッ！

誰もが中二病を発症することができるだって！？何を馬鹿なことを…

中二病は病気ではない、才能だ。

ごく一部のとてつもない想像力を持った限られた人間、つまり選ばれし者のみが得る能力。

さらに言えば、一時期だけその能力を発現できる者はいても、
長期にわたって発現し続けられる者は本当に希少なのだ！

私の心の師でもあるオサレ師匠しかり、この能力を己が物とした者は、
比類なき才能に満ち溢れ、多くの支持者を獲得し、神格化された存在になり得る資格を得る。

そのためにはこの非常に扱いづらい魔物を自ら進んで体内に宿し、共存せねばならない。

その苦しみたるや、貴様らの想像では遠く及ばぬッ！！

己が内から焼き尽くされるような焦燥感、嫌悪感、後悔、自虐、疑心暗鬼といった負の感情達を、
自らの力のみによって悉く制圧し、蹂躙し、降伏せしめた者のみが辿り着ける境地があるのだ！

即ち、我が姿を見よ。

我はメシア、明日この世界を粛正する

凄いぞー！カッコいいぞー！！

傍観者を気取る貴様らであっても、我が世界の一住人に過ぎない。

我は拾人の存在を操りし者也。

しかしこれをさらに拾人、廿人増やすことなど、造作もないことだ。

私こそがこの世界のルールなのだからな！

キャー！拾人さんステキー！！

皆の者！我の後ろへ続けええええええええ！！

イエス！マイロード！イエス！マイロード！

フハハハハ！ふはははははははははははははは！！

ゥグッ…収まれ、収まるんだ…

…ふぅ、見苦しいものを、お見せしてしまったね。

だがこれも僕の一部なんだ、これからも付き合っていかなくちゃならない。

彼は僕の心の中に常に潜み、僕の精神を支配しようと日々攻撃を仕掛けてくる。

ここは危険だから君も早く離れた方がいい。

早くしないと君まで…グッ！…奴の餌食になってしまうかもしれないッ！