虚節イッター:記事を更新したいお年頃になってしまったようです
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「サクヤビメ様、お逃げください、奴が来ます!」
「ですが…」
「雑魚共がァ、醜き体で鮮血の舞を見せよ!」
「あなたがアリシュナ…!」
「なんだ貴様は!?貴様ごときが呼んでいい名ではないわ!!」
「サクヤビメ様!!」
「…ガアッ!?」
「間に合ったか!」
「ああ、ニニギ様…」
「サクヤ、無事か?」
「はい、ニニギ様。」
「アリシュナとやら、これは草薙の剣という。お前ごときが太刀打ちできる代物ではないぞ?」
「グゥ…」
「早々に立ち去るがいい、二度とここへは来るな。」
「ニニギといったか…その名、しかと記憶した。また会おう!」
「アリシュナ…」
ルイはリッヒに計画のすべてを話した。アリシュナを自らの手で倒す唯一の手段が失われた今、
その討伐には神の力が必要である。日本へと出向き、上級神を味方につけることができれば、
現時点でアリシュナを討伐するには十分な力を得ることができるはずだ。
今回はルイ一人の力ではどうすることもできない、また、それはルイに限ったことではない。
確実に仲間の力が必要となるため、今まで以上に団結して決戦に臨まなければならないのだ。
「では、今から皆さんをエルフの隠れ里にお連れします。」
「一族の誰もたどり着けなかった場所…」
「そうは言っても、そんな場所、さすがに歩いて行くってわけにもいかないんでしょ?」
「いえ、歩いて行きますよ。」
「それなら俺達の一族が知ってるはずだ。俺達がたどり着けなかった場所なんて地上には…」
「隠れ里だもの、普通には入れないさ。」
「…なるほど、特殊な結界でも張ってるってことかしら?」
「正確には力場ですね。特殊な力で空間が曲がってるから、普通に通過することもできます。」
「そうか、つまり俺達もその場所を通ったことはあるってことだな。」
「そうかもしれないね。じゃあ皆さん、行きましょう。」
その場所は現在でも鉄道の通るトンネルの入り口だった。
リッヒが近付くと、滑らかな曲線を描いていたトンネルの入り口は液体のようにその形を崩し、
代わりに周囲の風景と比べ明らかに異質な光景が目の前に現れた。
そこは小川が流れ、木々が生い茂り、様々な生き物が穏やかに暮らす場所だった。
「長老、お久しぶりです。」
「その声…リッヒか!?」
「はい…帰って、まいりました。」
「なんと…」
「感動の再会というヤツか。」
「長老様、あたしは魔女のルイという者です、以後お見知り置きを。」
「ほう…それで、その魔女とやらが何の用だ?」
「長老、彼らはアリシュナを討伐する者達なんです。」
「そうか、それでお前も協力を…ということは…」
「はい、「聖輪ウロボロス」を。」
「…いいだろう、ついて来なさい。」
エルフの長老は、長老と呼ばれるにはあまりにも若く、美しかった。
ある程度成長すると極端に成長速度が遅くなるのはエルフの特徴である。
しかし、それだけではないだろう。リッヒが言うには数十年前に長老の後継式があったようだ。
もちろん長老の任期が決まっているというだけで、リッヒが式に出席していたわけではない。
「聖輪ウロボロス」はその名の通り、聖なる施しを受けた巨大な輪だった。
黄金に輝くその輪は、直径約10メートル、幅2メートル、厚みも1メートルほどある。
ルイはリッヒがこの輪のことを武器と言った理由がわからなかった。
「…で、なんなの、コレ?」
「これは「聖輪ウロボロス」と言って、聖なる光を放つ退魔の最終兵器です。」
「でも、エルフの中には使える者がいなかった…」
「そうです。」
「なるほどねぇ…ねえ、ハイチ?」
「ああ、俺達にも使えないな、さすがに。」
「どうしようかしら…そうだ、長老、ちょっと細工をしちゃってもいいかしら?」
「ああ、どうせ使いこなせぬ代物だ。かまわない。」
ルイは呪文の書かれた札を取り出すと、聖輪に貼り付けた。
「これで、もし必要になったらすぐに召喚できるわ。」
「へえ、お前、便利なもん持ってんだな。」
「モビリンがそう言うくらいなんだから、便利なんでしょうね。」
「俺達には使えないのか?」
「少なくとも生体には無理ね…ジュースになるわよ。」
「ハハハ…そりゃ御免だな。」
「ところで、これでこっちでできる準備はすべて整ったわけだけど…」
「おう!いよいよってことだな。」
「そうだ、日本へ行こう。」
「魔力式飛行船「スクーダ」、発進よ!!」
「ですが…」
「雑魚共がァ、醜き体で鮮血の舞を見せよ!」
「あなたがアリシュナ…!」
「なんだ貴様は!?貴様ごときが呼んでいい名ではないわ!!」
「サクヤビメ様!!」
「…ガアッ!?」
「間に合ったか!」
「ああ、ニニギ様…」
「サクヤ、無事か?」
「はい、ニニギ様。」
「アリシュナとやら、これは草薙の剣という。お前ごときが太刀打ちできる代物ではないぞ?」
「グゥ…」
「早々に立ち去るがいい、二度とここへは来るな。」
「ニニギといったか…その名、しかと記憶した。また会おう!」
「アリシュナ…」
ルイはリッヒに計画のすべてを話した。アリシュナを自らの手で倒す唯一の手段が失われた今、
その討伐には神の力が必要である。日本へと出向き、上級神を味方につけることができれば、
現時点でアリシュナを討伐するには十分な力を得ることができるはずだ。
今回はルイ一人の力ではどうすることもできない、また、それはルイに限ったことではない。
確実に仲間の力が必要となるため、今まで以上に団結して決戦に臨まなければならないのだ。
「では、今から皆さんをエルフの隠れ里にお連れします。」
「一族の誰もたどり着けなかった場所…」
「そうは言っても、そんな場所、さすがに歩いて行くってわけにもいかないんでしょ?」
「いえ、歩いて行きますよ。」
「それなら俺達の一族が知ってるはずだ。俺達がたどり着けなかった場所なんて地上には…」
「隠れ里だもの、普通には入れないさ。」
「…なるほど、特殊な結界でも張ってるってことかしら?」
「正確には力場ですね。特殊な力で空間が曲がってるから、普通に通過することもできます。」
「そうか、つまり俺達もその場所を通ったことはあるってことだな。」
「そうかもしれないね。じゃあ皆さん、行きましょう。」
その場所は現在でも鉄道の通るトンネルの入り口だった。
リッヒが近付くと、滑らかな曲線を描いていたトンネルの入り口は液体のようにその形を崩し、
代わりに周囲の風景と比べ明らかに異質な光景が目の前に現れた。
そこは小川が流れ、木々が生い茂り、様々な生き物が穏やかに暮らす場所だった。
「長老、お久しぶりです。」
「その声…リッヒか!?」
「はい…帰って、まいりました。」
「なんと…」
「感動の再会というヤツか。」
「長老様、あたしは魔女のルイという者です、以後お見知り置きを。」
「ほう…それで、その魔女とやらが何の用だ?」
「長老、彼らはアリシュナを討伐する者達なんです。」
「そうか、それでお前も協力を…ということは…」
「はい、「聖輪ウロボロス」を。」
「…いいだろう、ついて来なさい。」
エルフの長老は、長老と呼ばれるにはあまりにも若く、美しかった。
ある程度成長すると極端に成長速度が遅くなるのはエルフの特徴である。
しかし、それだけではないだろう。リッヒが言うには数十年前に長老の後継式があったようだ。
もちろん長老の任期が決まっているというだけで、リッヒが式に出席していたわけではない。
「聖輪ウロボロス」はその名の通り、聖なる施しを受けた巨大な輪だった。
黄金に輝くその輪は、直径約10メートル、幅2メートル、厚みも1メートルほどある。
ルイはリッヒがこの輪のことを武器と言った理由がわからなかった。
「…で、なんなの、コレ?」
「これは「聖輪ウロボロス」と言って、聖なる光を放つ退魔の最終兵器です。」
「でも、エルフの中には使える者がいなかった…」
「そうです。」
「なるほどねぇ…ねえ、ハイチ?」
「ああ、俺達にも使えないな、さすがに。」
「どうしようかしら…そうだ、長老、ちょっと細工をしちゃってもいいかしら?」
「ああ、どうせ使いこなせぬ代物だ。かまわない。」
ルイは呪文の書かれた札を取り出すと、聖輪に貼り付けた。
「これで、もし必要になったらすぐに召喚できるわ。」
「へえ、お前、便利なもん持ってんだな。」
「モビリンがそう言うくらいなんだから、便利なんでしょうね。」
「俺達には使えないのか?」
「少なくとも生体には無理ね…ジュースになるわよ。」
「ハハハ…そりゃ御免だな。」
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