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遊戯王OCGのルールがここまで複雑化した理由を適度に考察してみるという企画。
(OCG:オフィシャルカードゲーム、以下デュエルモンスターズ)
遊戯王デュエルモンスターズといえば、今年22歳になる私がまだ小学生の頃に始まりました。
当時は誰もがカードを手にしていたものですが、今ではもはや一見様お断りのような風格です。
なぜこうなってしまったのか?
スターターボックスのブルーアイズを手にしていた当時の私では想像もつかない事態です。
(まあそのカード自体は今でも持ってますけどね)
しかし、歴史を知る者だからこそ、ある程度考察もできるんですね。
いくつか原因と思われるものが挙げられるわけですが、まずは時間経過です。
これは後に出てくる全ての要素に決定的な影響を与えているものではないかと思います。
本当に今からデュエルモンスターズを始める人は知らないかもしれないので言いますが、
当時のデュエルモンスターズには別に複雑なルールなんてありませんでした。
単純に強力なレアカードを持っている人が強かった時代があるんです。
その時終わっていれば単純なゲームだったわけですから、時間経過の影響は確実です。
まずはなぜ現在のような状態になるまで時間に余裕があったかという点に関してですが、
これはもはや説明するまでもないと思います。
マンガ、アニメ、カードゲーム、携帯ゲームをはじめ、
今や遊戯王のキャラクター達は様々なジャンルに使用され、大衆に触れられています。
しかも原作は少年誌といえばまず挙げられるあの週刊少年ジャンプですからね。
原作の時点で既にある程度の基盤は作られていたというわけです。
かといってそれだけでは安定した顧客を確保できるとは言い切れません。
しかし、遊戯王は小学生~社会人(年齢的に)の間でも未だに根強い人気があります。
一体なにがここまで安定した顧客の層を作り上げたのか。
ここで同じくブームとなり現存するポケットモンスターカードゲームとの違いは何かを考えます。
そう、キャラクターのデザインです。
ポケモンカードに比べ、キャラクターのデザインが高年齢向けに作られているのです。
むしろ小学生が持っている方がおかしいと思えるデザインのカードもあります。
これにより「ブーム初期にカードを手にした層が未だに続けている」というパターンも考えられますし、
逆に高校生から始めたとしてもそれほど違和感がなかったというわけです。
つまり、扱った題材とデザインが国民レベルで根付いた中二精神を見事射抜いたということです。
アニメ初期シリーズが終わった後も我慢強く放送を続けたことも少なからず貢献しているでしょう。
続編ということであまり人気がなくなると思われがちでしたが、
それでもなお相当量の時間を確保して次シリーズが放送されました。
現在ではさらなる新シリーズも放送され、その度にアニメに合わせたカードも多数登場しています。
これにより、子供たちの遊び場には常にデュエルモンスターズが存在していたわけです。
現在のヒーロー戦隊グッズ、仮面ライダーデータカードダス等と同じ手法ですね。
これまでに十分な時間経過が許されたことへの説明はこれくらいで十分でしょう。
しかし、企業としては願わくばこのまま半永久的に続くような勢いに発展させたいところです。
私の考える複雑化の原因の一つがこれで、
先程の「ブーム初期にカードを手にした層が未だに続けている」という要素が強く影響します。
「彼らの成長に合わせ、その要求に応えるためにルールの複雑化が進んだ」という仮説です。
逆に私達初期世代が遊戯王を手に取った時点で既にこれほどルールが複雑だったなら、
デュエルモンスターズは本当にここまでヒットできたのか疑問です。
というわけで次はルールの変化について考えていきます。
前述の通り、当時のデュエルモンスターズは強いカードを持っている人がゲームに勝ちました。
しかし、少なくとも魔法カードがあった以上、力だけではどうにもならない敵モンスターに対し、
何らかの効果を使ってそれを除去してしまうという方法は最初からありました。
つまり、モンスターを駒として使い、魔法で特殊な効果を発生させる時代です。
それを決定的に変化させたものとして、やはり「人喰い虫」の存在は無視できないのです。
効果モンスターの登場、この要素こそが複雑化の第一歩だったのではないかと私は考えます。
(原作ではOCGの通常モンスターが謎の効果のようなものを使う場面はありました)
現在ではほとんどのモンスターが何らかの効果を持つようになりました。
効果を持っていないモンスターも同様で、強いモンスターは時代に関わらず有用ですし、
逆に弱いモンスターもコンボなどで使用できるようになっています。
モンスターに単純な強弱だけでなく、役割というものが生まれ始めたわけです。
ここで複雑化のもう一つの原因を挙げます。
それが「各カードの差別化」です。
これは近年、ポケットモンスターでもよく言われていることです。
新ポケモンが登場する度、プレイヤーは「これはあのポケモンの強化版だ、劣化版だ」と言います。
これと同じことがデュエルモンスターズにも当然起こったはずです。
昔は「火炎地獄」に対する「火の粉」のように、完全な優劣のついた関係がありました。
しかし、今は様々な条件、コンボなどで、これらはほとんどなくなっているのです。
新作を出し続けなければ、どんな名作でもやがては小規模なコミュニティでの運用となります。
いわゆるマニア達だけがいつまでもやり続けている状態ですね。
よって、新作を出し続けることは一過性でないヒット商品を生み出す上での宿命ともいえるでしょう。
しかし、ある程度手持ちのカードが増えてくると、マニア達にも不満が出てきます。
絵が違うだけで効果が同じカードが多数存在する状態になるわけです。
これでは固い支持層であるマニア層からの評判も決して良いとはいえないでしょう。
初期の効果モンスター、魔法といえば、「召喚した時に場のモンスターを1体破壊する」、
「場の全ての魔法カードを破壊する」など、とても単純なものばかりでした。
これらだけでゲームが構成されている状態では、これはさほど大きな問題ではありません。
しかし、これではすぐに効果の種類は出揃い、新作を出すことが難しくなります。
そこで差別化を図ろうと、これらに他の条件を追加した新カードを作ろうとするとどうでしょう?
…それらの新カード全てが単純にこれらのカードの劣化版になってしまいますね。
そもそもそれまでのカードで十分ゲームが成立してしまっていて、
新たに出た「少し複雑な条件のカード」は、ただ使いづらいだけです。
よって、現在では初期の効果モンスターや魔法は制限カード・禁止カードになっています。
さて、ここで一段階複雑化が完了したおかげで、以降の差別化は簡単になりました。
ようは前段階の単純な効果のカードを使用禁止または制限カードにし、
それに少し条件が加えられた新カードを作っていけば新作を出し続けることができます。
そんなことをして時間を稼いでいる間にトゥーンをはじめ、ユニオン、スピリット、シンクロなど、
新たなシステムはいくらでも考えることができたわけです。
現在では最早それらの存在を脅かす単純な効果のカード達もほとんど存在しません。
(むしろ現在では強力なスピリット等の中にも制限が加えられています)
このように、モンスターが役割を持ち、それらを差別化する必要が発生したことによって、
今の極端に複雑なルールは形作られていったというのが私の考えです。
さらにこれは時間があったからこそ成立し、逆に時間経過と同時に必要になったといえますね。
そしてこのシステムが生きている以上、いつまでもカードは生み出されることになり、
その度により複雑になる、あるいは新たなルールが追加されるという展開は避けられないでしょう。
しかし、そんな難しいことがわからないあなたでも大丈夫です。
禁止カードだってローカルルールならいくらでも使用できますよ(笑)
最後に、蛇足となってしまいますが、異論は認める。
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