紅殺

「紅き者を殺せ ～Holy Rood～」

我帰還せり　十字を刻み　白銀の音を　引き連れて

我帰還せり　魔狼を殺し　贄を喰らいし　魔人を連れて

今宵は月夜だ　鮮血と銃声の宴に相応しい

その腐れきった血肉に　俺の音を刻め

白銀は俺を襲わない　汚れた者を許さない

無様に溶け出す闇も決して逃さない

月光に煌く一閃が　俺とお前の因果を砕く

俺が放った魔人の牙に黒く焼かれて死ぬがいい

見ろ　あれが死霊と怨念の巣窟だ

深く濁った夜風を纏い　漆黒の城が瞳に映る

勝ち取ることを望まぬ者に　勝利の女神は微笑まない

啼け　ここに過去の記憶が駆け巡る

淡く血塗れた涙を啜り　真紅の写真を瞳が映す

滅ぼすことに憑かれた者に　明日を与える気などない

今宵は月夜だ　鮮血と銃声の宴に相応しい

その腐れきった血肉に　俺の音を刻め

「兄さん、これが夢なら、どんなにいいかと思うよ…」

仄かに香る面影は　引き裂かれたことを許す間もなく

あの日　何処かへと消えた希望は今も

俺を待ってくれているのだろうか？

残された回答者は　一人だけ

あの日　ひたすらに溢れた殺意は今も

俺を動かしてくれるのだろうか？

それでも今はただ　進むだけ

…この扉は、俺が開く

ファントム・アポカリプス　ソング：モビリン＝コッドロッド

舞台背景：アリシュナの城潜入時