[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「しかし、アリシュナとはそれほどまでに凶悪な存在なのか?」
「そうね、奴も今では低級だけど神…神になる前もあれほどの力だった…油断はできないわ。」
「…俺の他にも味方になってくれる者がいるかも知れん、使いを飛ばしてみるか。」
カグツチは自らの炎から火の鳥を生み出し、四方へ飛び立たせた。
「だが、神というのは自分勝手なものだからな。そう期待はするな。」
「ええ…」
カグツチがアリシュナのことを知っている?確かにアリシュナとて永きを生きてきた存在。
しかし、本来日本と西洋は古くからあまり関わりを持たず、持とうともしてこなかったはずだ。
ましてそれが現実世界と神の世界であればなおさらのことである。
ルイは時空に歪みが生じたことと照らし合わせ、頭の中で状況を整理する。
「カグツチ、アンタがアリシュナの話を聞いたのって…いつ?」
「ここ数日のことだが。」
「やっぱりね…」
「どうかしたのか?」
「モビリン、アリシュナが日本を攻めた記録は?」
「アリシュナはもともとそれほど活発な破壊活動は行っていない。今回が初めてだな。」
「つまり、あたし達は時代を飛び越えてここに来たわけではないってことよ。」
「その通りよ。」
「なんだ!?」
「姿が見えない…どこから話している!?」
「母上…か?」
「カグツチ、いつからお前はそんな親不孝者になったのかしら?」
「ついさっきからだ。無関係の者に危害を加えるような奴を俺の親と認めることはできない。」
「お前達は邪魔なんだよ!アリシュナを殺すのは私なの。」
「いいえ、アリシュナはあたし達が殺すの。」
「…勘違いするな。私はお前達も殺すのよ!」
「案外早く解決できるかと思ったが、こりゃあ厄介な奴を敵に回したようだな…」
「嘆かわしい。我が母親はこのような阿呆だったか。」
「カグツチ!!母にそのような口を利くか!!」
「今一度、この場でお前を焼き殺してやろう。」
「残念だったな、私はそこにはいない。待っていろ、お前達に最高の死に場所を用意してやる!」
「…素直に待ってるわけないでしょ。私たちも動くわよ。」
「イザナミ…奴が時空を弄ったかのような口ぶりだったが…」
「いえ、それはないわ。本来ならイザナミはカグツチを生み、その後死ぬんだから。」
「そうか、イザナミがそれを知らなかった以上、彼女もまた呼び寄せられた者…」
「そうだ、時空を壊したのは私だ。」
「…アリシュナ!!」
「久しいな、魔法使いよ!」
「こいつがアリシュナか。どうする?この場で殺してやろうか?」
「そうね、できればお願いしたいけど、止めはあたしが刺さなくちゃダメなの。」
「難しいことを言う。」
「魔法使いよ、貴様、この状況が分かっているのか?」
「ええ…こっちには上級神がついてるけど、生身が4人…圧倒的に不利ね。」
「そうだ、例えば…こうだ!」
「!?…体が、動かない…?」
「リッヒ!!」
「貴様!」
「おっと!これは心強い味方を手に入れたな、魔法使いよ。」
「ええ、アンタは必ず殺すもの。リッヒを放しなさい。」
「フン、これは私のものだ。逆流血!!」
「ァアッ…ゥア!!」
「リッヒ!!」
「ぅ…ッ!?リーン様!!」
「なんだと?コウモリの方は完全に殺したはずだ!」
「我が血によって復活させた。これでリッヒとはお別れだな!」
「どうする?奴も殺すか?」
「フン、これを手に入れた以上、貴様らに興味はない。」
「逃げるっていうの!?」
「勘違いするな、私の目的は貴様らを殺すことではない。貴様らなどはなから敵ではないわ!
だが、私が絶対的な存在になった暁には、魔法使い、貴様だけは捻り潰してやる。クハハハハ!」
「待て!!」
「駄目だ。奴ら、速すぎる。」
「まずいな…さっき俺が放った使いにはお前たちの情報も教えておいた。
奴らに利用される可能性があるぞ。」
「もう一度使いを飛ばすことはできないの?」
「可能だ、今やっている。」
火の鳥が再び四方へ飛び立った。
「間に合うといいけど…」
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
01 02
07 10 11
01 02 03 04 05 06 07 08
01 02 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12
09 10 11 12