実在

ハッ！？

虚言の季節というブログを始めたと思ったら、いつの間にか2012年になっていた。

しかもブログも身に覚えのない記事の山でちゃんと更新されている。

…これは一体どういうことなんだ！？

思えばそれは私の意識が気付いた瞬間でした、私自身の無意識性に。

なぜそんな思い込みをしていたのか、全ては幻想だったのです。

虚言の季節というブログは、実際には存在しませんでした。

記憶が断片化されるごとにそこから抽出された性格の欠片が産声を上げ、
成熟を待たずして、否、誕生を許されず記事の海へと沈んでゆく。

それは季節ですか？

いいえ、しかし虚言ということであれば正しいのかもしれない。

虚言における季節という概念が実世界に影響を及ぼしたのだとすれば何も矛盾しない。

そういう意味では虚言の季節は実在したのです。

しかし、それ以外の意味においては実在しなかった。

こんな話をするときだけ、兄は私に微笑みかけるのです。

でもその笑顔が妙にいやらしくて、私は兄が嫌いだった。

今、この手のひらの上にこの世界の全てがある。

少しでも力を入れれば握り潰すこともできるし、目を離せば落としてしまう。

そんなバランスの上で君の意識が虚言の季節と一体化しているんだ。

…季節が欲しくなってきただろう？

とても楽しい季節が！！

貴方を次の展開へと前進させるものはこの季節を措いて他にありません。

さあ、その箱を開けるといい、次の季節の幕が開きますよ…

見るからに虚言の季節は断片化が進んでいる。

新たなデータベースを構築せよ！

この季節の役割が決まったようです。

私の意識が拾人へと統合されていくのを感じます。

…こうして私は拾人になった。

概念でもなく、虚構でもなく、正義でも悪でもない…

何でもなくて、全部ある…それはつまり、命ですよ。

虚言の季節は生命を得たあああああああ！！

※このブログはフィクションです。