染色

何色に染まりたい？

創作に意識を傾けるとき、私がまず自身に問う項目だ。

各々の表現したい事象は多種多様に分岐し、一見複雑なように見えるだろう。

しかし私、伍人目としては、それらは大きくは色によって分類されると捉えている。

まず色を決めるのだ。

自らの主張をその色で染め切ったとき、そこに語句が生まれる。

それが自らの意思だ。

より深淵からそれらの意思を拾い上げ、己の知性で磨くのだ。

それはやがて、宝石を寄せ集めてできたネックレスのように繋がれ、詩となってゆく。

第二の色は上記の通り、装飾として働く。

詩中に散りばめるように使う。

或いは混ざり合う、飲み込まれる、弾き合うといった反応を、まず自らが楽しむ。

そのまま使うのではない。

そこから新たな語句が生まれる。

これを何度か繰り返し、組み合わせたものが作品となる。

個人差による影響は最終的には速度として表れるものであり、この手順を踏むことは誰にでも可能。

その気があるのであれば、一度くらいは試してみても良いのではないだろうか。