普通

その日は今年最後の試験だというのに、いや、むしろそのせいだとでも言うかのように、
朝から休むことなく雨が降り続いていた。

そうは言うものの、今回の試験は数日間勉強したところでどうにかなるものでもない。

目覚ましが鳴って少し経ってベッドから起き上った私は、とりあえずテレビをつけた。

番組を見てふと思う。

そういえば最近、土曜日はろくに休んでいない。

時計を見ると、どうやらのんびりと準備をしているような余裕はなさそうだ。

普段なら起きてとりあえずチェックするはずの動画サイトにかまっている時間もなかった。

まあこの程度のことは、いつでも後に回すことができる程度の優先順位に置いているので、
あえて取り上げるほどのことでもなかったのだが。

まあそんなことはさておき、こうして一通り準備を済ませた後のちょっとした時間というものは、
いつもはわずかな時間を欲しながら生活しているにもかかわらず、本当に長く感じる。

それでも時は止まってはくれない。

今回の試験は遅刻が許されないだけに、いつもの感覚ではいけない。

とは言っても、早く着いたとしてもやることがあるわけではなく、
結局いつもより５分程度早く家を出たにすぎなかった。

この試験が終われば、冬休みなわけだ。

そんな感覚から、雨がいつも以上に疎ましく感じた。

試験会場につくと、結構な人数が既に席についていた。

特に勉強をしているわけでもなさそうだが、遅刻が恐かったのだろうか。

少々席を見つけるのに時間がかかったが、なんとか自分の席につく。

この席でこれから２時間にわたる戦いが始まるのだ。

今度はいつもより時間の経過は早くなり、試験の開始が近づいてくる。

このとき、私の横に座っているはずの友人は、結局最後まで現れなかった。

遅刻の多い奴ではあったが、まさかこの場面で…いや、邪推はやめておこう。

そして、試験は始まった。

いくら試験が２時間あるといっても、問題を集中して解けば、長く感じることはないだろう。

それに前期では２時間１５分にわたる講義を週２回受けていたこともあり、精神的にも余裕はあった。

が、そんなことは問題ではない。

なんだこの何語であるかもわからないような会話の応酬は。

必死の抵抗も空しく、現在判明していることといえば、０点ではないということくらいだ。

…それでも遅刻して受けられないなどという展開よりははるかにマシだが。

しかしながら、この展開は既に予想されていた。

なんのことはない、３００点が取れなければ、取れるまで何度でも受ければいい。

一度落ちれば、勉強にも身が入るというものだろう。

また、３００点をとってしまえばこっちのものだ。

つまり、どちらの結果になったとしても、私にとっては大した差は無いということだ。

全ての結果を予想しておくことは重要なことだと私は考えている。

例えば、美術部が工事現場の壁画を依頼された時、私は落書きされる可能性も考えていた。

まず大勢の目に触れるものが、いつまでも無事に残り続ける可能性は低い。

と言っても、そのもの自体にある程度価値がなければ見向きもされないのだが。

まあこれはあくまでも一つの例えなので、これ以上深くは考えない。

「金を稼ぐ」という社会においては、この「先を見通す」力が必要になる。

つまりは微分だ。

あなたは今、微分を使いこなせているだろうか？

と、普通の日記を書いたのに、これはもはやネタでしかないと感じるのは私だけですか？

いろいろなパターンの記事を書くにあたっては、これもその一つだからね。

これでまたパズルのピースが増えたぜ！

って書いとけば別にこんな記事でも意味を持ちそうな気がするかなって思ったりしt