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フム、まだこれほどに小そうてお前を植える頃にはわしも人間であったもんじゃが、
お前もわしも、もはやこれほどまでに浮世離れしてしまったんじゃのう。
千年桜と呼ばれる大きな桜の木に寄りかかって辺りを駆け回る子供たちを眺めていた。
奴らめ、自分が餓鬼であることも知らず、鬼は嫌じゃと逃げまどうておる。
ほんに滑稽なことよの。
せいぜいあれらの魂なぞ、餓鬼界をうろついておるのが関の山じゃろうて。
思えばこの土地に来てからもう随分と経ってしまった。
昔は綺麗な丘だったのが、いつのまにか引き抜かれ、御神木として神社の前に植えられた。
そのせいでこの桜の木自体も相当弱ってしまい、常に見張っておけなければならない。
どれ、今日も疲れたわ…腕を貸してもらうぞ。
この太い枝に腰掛けて眠るのも何回目だろうか。
人間というものは、己のおかれた環境に知らず知らずのうちに順応してしまう性質がある。
こうして今、魔あるいは妖怪などといわれる存在になっているのも、
移りゆく環境の中、己が己らしく生きようとした結果なのかもしれない。
ほれ、今宵は彗星など拝めると聞いて村人が挙っておる。
わしもほんに…そうじゃ、あれが人間よな。
人間の姿は人間であった頃の自分を思い起こさせる。
彼らが彗星に望んだことは全て、人間であるが故の望みだった。
彼らは何故、そうまでして人間でありたいと望んでいるのだろうか。
わしにもあれに祈りを捧げた時期があったものよ。
今は別じゃ、あれはただ静かに眺めるに限る。
それはこの千年桜が死ぬまでの間、最後に感じた人間だった。
…という夢を見たんだ。
今回コラージュの編集後記で魔王扱いされたのは前述の通りですが、実は魔女もいたんです。
(しかも立場的には魔王の敵)
彼女はいつも魔女のコスプレをしているので、僕が魔王と言われるのに比べたら自然なんですが、
本人は(表面上)どうも納得していなかったらしく、なんで人間じゃないのかと怒ってたんです。
僕はそこでしみじみと思ったね。
ああ、これが本来とるべきリアクションなのかと。
あまりにも魔王扱いされるのが日常すぎてすっかりどうでもいい問題になってる自分がいる。
ようするに、彼女も2年後には魔女ですが何か?的なことになってるんじゃないでしょうか。
まあ2年後には部会で彼女の姿を見かけることもないと思いますけどね(笑)
僕はしぶとく出てると思いますけど(笑)
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