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虚節イッター:記事を更新したいお年頃になってしまったようです
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島根の宿舎にはテレビがあるんですよ。

僕の前に部屋にいた人が出ることになったときにテレビ1つだけ返すのは無駄だということで、
運良く残っていたという形なんですけどもね。

別にテレビがなくてもいい俺が「運良く」と言ったのにはわけがある。

見てみたいと思ったテレビ番組が今季1つだけあったんだ。

それがかねてから好きな小説だと公言していた「すべてがFになる」の実写版ドラマです。

あの内容を実写化できるのかと甚だ疑問だったが、逆に期待も高まってしまう。

その1週間前というタイミングで急にテレビを手に入れるこの流れ、やはり持っている。
(ぶっちゃけてしまえばどうにかして動画で見ればいいだけの話なんだが)

というわけで「すべてがFになる」を見てみたよ!

なんだこれ!すべてがFになるじゃねえ!!

その内容は、どう見てもシリーズ2作目の「冷たい密室と博士たち」だった。

確かに本来は1作目として発表される予定だったらしいが、これはやっちまったな。

個人的にこのシリーズで一番地味な作品だと思っているこれを1つめに持ってくるか。

理系ミステリと謳われるように独特の世界観というかクセを持つこのシリーズは、
とにもかくにも1作目のFがシリーズ全体を読むモチベーションの大半を担っている。

最初でガッチリ心を掴んでくれてあとは何が来ても受け入れてしまう感じ。

それをいきなりこれから入ったらお前、つまらなさだけが物凄い出てしまうだろうが。

いつも思うけど、このシリーズ基本的に読み始めから100ページくらいまで退屈なんだよな。

設定の説明とか日常会話とかをふんだんに盛り込んでいてなかなか事件が起こらない。

事件が起きてからは流れるように話が展開していくというのが個人的な印象。

ということでどんな事件が起こるのかが作中のインパクトには非常に重要になってくる。

その点Fは期待した以上のとんでもない事件が起こるので、
そこからは何ページあろうがノンストップで読んでしまえるわけだが、この作品は違う。

その内容はなんというか、ごく一般的なミステリーに寄っている。

そこにきてさらに原作の世界観も再現しきれているとは言えないので、
一言で言うと起こったことを淡々と見せられている感じが半端ない。

この世界観というのが独特で、キャラ自体は一般的でその場の風景や人物の意思などを、
とにかく複雑で詩的な言葉で表現するのが森ミステリーの真骨頂。

ドラマではナレーションに当たる部分だが、そんなものは無いので当然再現不可能。

そして内容が複雑すぎて見終わっても何が起こったのか完全に理解しきれない人がいそう。

これが一番クリティカルな問題で、こうなるともはや見る側が作品として評価できない。

そんな感じで、あまり成功とは言えない内容だったと思いますね。

キャラの雰囲気は結構再現されていたというか、萌絵のビジュアルはかなり想像に近かった。

というのも、俺の萌絵のイメージってアニメ版ギャラリーフェイクのサラ・ハリファだったんですよ。

だからゲーム版や漫画版の萌絵には違和感が湧きまくっていた。

そこに武井咲のキャスティング、ピッタリでしょ。

逆に犀川先生はソウルイーターのシュタイン博士だったんだけど、
こっちは漫画版とかの方がイメージに忠実に再現してくれてました。

そんな感じですかね。

まだ文字通り「すべてがFになる」の実写版を見たわけではないので、
もう少し見続けてみようと思います。

評価が良くなる気はしないけど(苦笑)

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