一年

この日の記事の枠は書きたいことがあってもあえて空けるようにしておいた。

震災から１年経って、もう色々なことを考えずに物が言えるようになってから書こうと。
（それでも考えるべきことはまだまだたくさんあるし、何も終わってないが）

この日を前にブログが元のペースに戻っていたとしたら、それは更新し辛い日々が続いたと思う。

そういう意味ではブログの長期更新停止が好ましいと思えるほどの事態だった。

後から見てみると、地震発生数の爆発的な増加は９日の時点で既に起きていた。

しかし、その大地震の前兆を敏感に察知して日常生活を回避した人はかなり少なかった。
（実際ネット上では当時の書き込みからそういう人もいたということを確認している）

無理もないと思う、自分でもそうするだろう。

なにしろ津波だからな。

土木技術者でさえも地震にさえ耐えれば終わりだと思っていたことだろう。

少なくとも今までそれほど津波を中心に据えた講義は聴いたことがなかったし、
そんなに重要視しているなら学部４年のうちに１回くらい特別な講義があっていいはずだ。
（せいぜい海岸工学で自然現象の一つとして習う程度）

地震については嫌という程どの講義でも聞くのに、津波はそんな程度だった。

でも今回わかったのは、日本の建物は地震に対して本当に強くなっているということ。

そして津波に対しては全くと言っていいほど無力だったということだ。

被災地の航空写真を見ると絶望したくもなる。

あんなのどの建物に逃げても駄目じゃないか。

遠くの地から被災地に対して一方的な絶望を投げかけるのは失礼極まりないので、
まあどこかのバカが勝手に呟いていると思ってもらって、それもこの程度にしておこう。

少なくとも私個人としては、土木屋として今回の震災は絶対に無駄にはしません。