赤鳥

箱庭にだって雨が降ることはある。

あの美しい花は既に散ってしまった、いや、食べられてしまった。

一羽の赤い鳥によって。

その光景もとても美しいものではありましたが、無常を感じずにはいられませんでした。

それでも彼は花を啄んで、やがて空を作ったんです。

今では青空を彼の家族が優雅に飛び回っている。

そう、今日はこの箱庭にとって初めての雨なんです。

それまで彼らは雨を知らなかった、一体どんな気持ちなのだろう？

…いけない、これでは彼らも弱ってしまう。

雨宿りにちょうどいい木を置いてあげましょうかね。