光明

怖い話が面白い時期になってきましたね。

せっかく職にも就いたということで、夜の職場の話とかどうですか？

僕は夜遅くまでいるのが普通の職場なのであんまりそういう話すら思い浮かばないんですが、
それでもたった今こんな話を思いつきましたよ。

これは、大型のショッピングセンターで働いてるA子さんから聞いた話なんですが…

彼女、思いがけず残業が残ってしまった日の夜遅くに最後の見回りをすることにしたんですって。

見なれた職場といえど出入り口以外の電源はもう落ちてしまって辺りは真っ暗。

普段は小さめの明りが点いてるんですけど、こんな時間じゃしょうがないと、
懐中電灯を手に見回りをしてたんです。

こういうときは人間どうしても少しは怖くなっちゃいますよね。

それで、ちょうど衣類の販売コーナーを見回ってた時のことなんですけどね…
視界の隅で急に人影が動いたんですって！！

A子さんはもう大慌て、強盗かもしれませんからね。

でも息を殺して、恐る恐るそっちに近づいていったA子さんはホッと胸をなでおろしたんです。

それ、ただのマネキンだったんですって（笑）

…いやいやマネキンがなんで動いてんだっての！！

まあ、電動式だったそうなんですけどね（笑）

虚言の季節