社風

…うーん、なんだ？

ここ数日の記憶がない…私は一体どこへ来てしまったんだろう。

やあ、また会いましたね。

誰だお前は！？

今は５月、あなたがお住まいの地方ではようやく暖かくなり始める季節ですよ。

まあ、ここでは全く違う季節なんですけどね。

何を言っているんだ、国が違えばまだしも、同じ場所なら季節は１つだろ？

季節とは、個人の所有物である！

季節を集団が所持することを禁止する！

逆らう者には死を！

首狩り！首斬り！首括り！

うわ、物騒な団体だなぁ。

記憶も全然戻ってこないしこんな奴らに会うし最悪だ。

ところであんた達は誰なんだよ？

我々は集団にして一個人、その名も捌人目だ！

読者からそっちかよという歓声が沸き起こった。

しかしこの時、周囲に充満する緊張感に私の意識は支配されてしまっていた。

そもそもこの記事において最も有力とされていたはずの選択肢である捌人目を奪われた私は、
一体何者だというのか…もう自分自身のことすら全く信じられなくなっている。

この世界は５分前に誕生したという説を唱える者がいるが、まさにそんな気分だった。

でも大丈夫、君も捌人目に加わるがいい。

そうすればこれまでの歴史の中に君の存在が確かに認められるだろう。

でもこんな危険な団体に加わるわけには…

大丈夫だ、この記事が終わればこのノリは自動的に終了するシステムになっている。

今日本の鳥取県でこの記事作成に勤しんでいる拾人という男が作り出したシステムだ。

うわ、もう恥も外聞も投げ捨てたレベルのメタ発言だな。

なんか知らんがそういうのもアリな社風が気に入ったよ。

私も捌人目に加えてもらおうかな。

そうでしょうとも！なにしろ我々は、捌人目なのですから！

捌人目なのですから！捌人目なのですから！捌人目なのですから！（同時）

捌人目によって生み出された存在が捌人目に加わるという、なんともお粗末な話だった。

とりあえず今後捌人目的には「捌人目なのですから！」を推していきます。