性分

ならば、そうならば、そうであるならば！！

お前に聞いてやろうじゃないか…

この世のどこに居場所があったって？

さあ思い出せ、お前がついさっき目覚めたときのことだ。

お前の目に映ったものはなんだ？

お前の耳に飛び込んで来たものはなんだ！？

お前が口一杯に頬張っていたものは、一体なんだった！！

ない……ないぞ…どこにもないじゃないか！！

もっとよく探してみろ、そして絶望しろ！

あると言ってみろ。

少しだけ大きな声でないと答えてやる。

さらに大きな声であると言ってみろ！

さらに少しだけ大きな声でないと答えてやる！！

常にお前の知りうる世界の一回り外側からお前の存在を否定してやろうじゃないか！

そんなものはいなかった、と…な。

だが勘違いするな。

他の誰でもない、お前と戦っているんだ！

さあ喰らえ！！

何を！？

お前は今何を喰らおうとしたのか！？

自覚しているのだろう？

そして後悔したのだろう。

本当に可哀想な話だ…

では聞こう、お前は誰と戦っている？

さて…お前とは誰のことかな？

形容するための言葉すら、持ち合わせていない性分なものでね。

もう一度言おう…お前と戦っている。

お前は誰と戦っている？

言えるか！？

言えないのならば、これは困ったなあ。

……ククク…ハハハハハハハハハハハハハ！！

捕食し、一部となり、全体となって、知るがいい！！